トールペイント日本展 入賞・入選

TOLE PAINT NIHON EXHIBITION 2020

2020年10月、ペイントの普及、技術向上、才能の発掘を目的としたコンクールが開催され、グランプリ以下の各賞152点が決定いたしました。2013年、ペイント部門設立10周年を記念して始まった本コンクールには、4回目を迎えた今回もより高い技術と創造性にあふれた作品が多く寄せられました。

応募部門

1.トールペイント部門
  • A.オリジナル作品(トールペイントの技術を使って独自のデザイン、配色等により創作した作品)
  • B.その他の作品(トールペイントの技術を使って、既存の作品やデザインを参考にアレンジした作品模写も可)
2.白磁ペイント部門 (焼成済みの実用に耐える上絵付けのオリジナル作品)
3.ジュニア部門 (小学生・中学生が自由な発想で描いた作品)

審査方針

トールペイント日本展の審査においては色彩、構成、技術に支えられた独創性と表現力、そして完成度を評価の指針とする。
  1. 独創性と表現力-アレンジ力
  2. 色彩と構成―デザイン
  3. 技術力-テクニック
  4. 作品としての完成度-まとめ上げる総合力

審査員

第4回トールペイント日本展 審査員 TOLE PAINT NIHON EXHIBITION 2020

審査員総評

鈴木 慶子

コロナ禍の中、トールペイント日本展に向けて作品制作に頑張られた皆さまにまずは敬意を表したいと思います。作品提出までの道のりは並大抵のものではなかったことでしょう。 応募作品の総数は前回よりやや減少していると聞きましたが審査会場に並んだ第1次審査通過作品が放つ総エネルギーはやはり大きなものがありました。特にA部門で上位にノミネートされた作品に心惹かれるものがありました。審査は独創性と表現力、色彩と構成、技術力、作品としての完成度を指針として評価されますが、グランプリに選ばれた「森のアクアリウム」は審査員全員一致で高評価がつきました。サンゴ礁や海の生き物が精緻に描かれていて印象的な作品です。 B部門はオリジナル作品ではないので技術力に重点が置かれるわけですが今回その点で全般的に少し物足りなさを感じました。模倣する以上、オリジナルに近い完成度が要求されていると思います。

車 洋二

新型コロナウイルスの流行が未だ収束を見ない中、第4回トールペイント日本展の審査を無事に終えることが出来たことを先ずは喜びたいと思います。困難な状況の中ご応募いただいたペインターの皆様、実施いただいた事務局の皆様にお礼申し上げます。 今回は新型コロナウイルスの影響もあり前回より若干少ない作品数だったそうですが、大変レベルの高い作品が揃って難しくも楽しい審査でした。毎回トールペインティングの幅が拡がっているのを感じますが、今回も独自性の高いユニークな作品が多く寄せられ、さらなる可能性を感じることが出来ました。グランプリ、金賞、銀賞をはじめとした高位の受賞作品は、高い技術に裏打ちされた独自の表現を高い次元で実現されていたと思います。今回は特に傾向のようなものは感じられませんでしたが、それぞれのやる気が感じられる作品たちでした。高い技術と独自性、この2つの点を皆さんがさらに追求されることを願っています。

バルーチャ美知子

グランプリはじめ各賞受賞の皆様、受賞おめでとうございます! 全ての作品を拝見して、まず感じたのが、例年に比べ、物語を想像させてくれる作品の多いことでした。作品それぞれの世界がそこで物語られ、作者の視点が明確に感じ取れる作品には、ゆったりとした空気が流れています。色調も、明度,彩度をとらえた作品が増えてきました。これらの点からして、チャレンジ精神に満ちた、個性的な作品が多く、見る者の目をグイっと引き寄せていきます。反対に、冒険せずに、安定した作品を心掛ける作品も、目を引きました。描くことの楽しさが伝わる作品も貴重です。そして、これまで4回の審査を行ってきて、いつも思うのは、「グランプリ作品は、良い!」です。今回も、満場一致の結果です。気のゆるみのない、楽しさありの、心地よい深みと、華やかさ、力強さといったものを感じました。グランプリ受賞作品は、ペインターの創作意欲を刺激し、チャレンジャーの心を揺さぶります。これで、また、次回が楽しみになってきました。

山本 靖久

この度、審査に初めて携わりました。トールペイントという範疇に収まるのではなく、画家の視線から観ても、純粋な絵画として十分に魅力のある作品が多く見参されました。その中で、受賞した作品はテクニックのみならず、作者の作画意図が明確に表現され、更に独創性も加味されたものに票が集まったように思います。

日本デコラティブペインティング協会会長(高橋純子)

今年3月からの社会状況の変化により、家族がテレワークやホームステイになり、ペイントする時間に制約が出る中、応募された方々の情熱を感じるほど丁寧に仕上げられた作品は、それぞれに技術力も高く個性豊かで魅力的な作品が多く、選考はとても難しいことでした。 トールペイントは外国から日本に紹介されて30数年たちますが、模写することから始まった外国のデザインを、元々私たちの生活の中にあった「和」のモチーフと融合させて新たな世界が広がっている楽しさを感じました。次回のコンクールも楽しみです。ペイントする楽しさが、さらに広まっていくことを願っています。
第4回ペイント日本展 入賞作品 入賞・入選者一覧
グランプリ Grand Prix トールペイント部門A 「森のアクアリウム」 都築 昌子(三重県)

〈作者コメント〉コロナ禍の中で、私の楽しみはアクアリウムづくりでした。どこか幻想的で、ワクワクさせてくれる小さな世界を絵本の1ページのように描いてみました。陽気に遊ぶ赤ちゃん生物は今年産まれた初孫がモデルになっています。

トールペイント部門A

金賞 Gold Award 「森のアクアリウム」 都築 昌子(三重県) 〈受賞コメント〉優れた数々の作品の中でこの度の受賞は身に余る光栄です。 毎日眺めている緑と水の小さな世界を絵本の1ページのように描いてみました。奥行きを感じさせるクールダークな色彩の中に視線を流すべく少しだけ暖色を取り入れてまとめました。トールペイントの面白さが多くの人に伝わることを願い、関係者皆様には心より御礼申し上げます。
銀賞 Silver Award 「おばあちゃんからの贈りもの」 野路井 智子(大阪府)

〈受賞コメント〉皆様の目に触れていただける機会を与えて下さり有難うございます。人生100年、長年くすぶっておりましたが、あせらず、あきらめずありがとうの精神で創作活動を続けて参りたいと思います。
車洋二賞 審査員奨励賞 「October Rose」 橋本 佳子(大阪府) 〈受賞コメント〉若い頃は、綺麗な薔薇に惹かれたものですが、人生の折り返しを過ぎ、朽ちて行く様にもドラマを感じます。10月の旅先の公園で写真を撮りました。自分の誕生月に飾るのも素敵だと思い描きました。今回の受賞を励みにこれからも雰囲気のある情緒を感じるような作品を描いていきたいと思います。ありがとうございました。
鈴木慶子賞 審査員奨励賞 「My Dream Story」 池島 美保(奈良県) 〈受賞コメント〉この度は審査員奨励賞を頂き誠にありがとうございました。楽しく描けた作品が綬章したこと、大きな励みになります。挿絵のイメージで作品を描きました。女の子の持っている壺はどこからきたの?何故クジラがでてきたの?等、見ている人が自分だけの物語を思い描いて頂けたら嬉しいです。
JDPA会長賞 審査員奨励賞 「郷愁」 八野田 斉子(愛知県) 〈受賞コメント〉今年、主のいなくなった実家を取り壊すことになりました。楽しげに庭の手入れをしたり孫達に花の名前を教えてくれたりした母の姿を思い出します。そして折に触れ帰っていた場所が無くなった寂しさをしみじみと感じました。母が好きだった秋の花や木を描き、故郷への想いを表現したこの作品の受賞に心から感謝しています。
バルーチャ美知子賞 審査員奨励賞 「御伽草子より「一寸法師」」 片岡 佐知子(静岡県) 〈受賞コメント〉尊敬するバルーチャ美知子先生に選んで頂きました事大変嬉しく存じます。「和」の物語をテーマにしたものをデザインしたいとチャレンジ致しました。力不足さが目立つ作品ではありますが、今回、背を押して頂けたとこれからも精進させて頂きます。
山本靖久賞 審査員奨励賞 「誘惑」 長嶋 幸代(大阪府) 〈受賞コメント〉子年のコロナ禍。出かけたいけれど外に出れない。友達に会いたいけれど会えない。色々な誘惑に耐える。STAY HOME!を表現しました。密が嬉しい毎日が早く訪れます様に。 思いが伝わり嬉しいです。ありがとうございます。
JHIA奨励賞 「招福開運」 りりの(東京都) 〈受賞コメント〉この度はJHIA奨励賞に選んで頂き、本当にありがとうございます。トールペイント業界が更に盛り上がっていくよう、日々精進して参ります。 コロナで沈みがちな世の中ですが、この作品を見た方が少しでも笑顔になって頂ければ幸いです。
日本デコラティブペインティング協会賞 協賛社賞 「心づもり あれから17年」 安田 早希(奈良県)
アシーナ賞 協賛社賞 「むらさきぐさの宴」 飴井 友子(富山県)
ピコット賞 協賛社賞 「花喰い鳥と蓮の花」 小山 直美(大阪府)
ABCクラフト賞 協賛社賞 「スタンバイできまちた!」 木津 由美子(兵庫県)
大阪サンセイ賞 協賛社賞 「孫祝う お正月飾り」 小野寺 早苗(東京都)
カントリークラフト賞 協賛社賞 「ラピスラズリの空に願う」 御園生 美里(千葉県)
銀座ソレイユ賞 協賛社賞 「ペガサスに導かれて」 藤井 恵美子(北海道)
ジュリアン賞 協賛社賞 「円舞曲~ロンド」 緒方 瑛子(東京都)
セトコ賞 協賛社賞 「TAMATEBAKO」 三浦 由美子(愛知県)
日本紐釦貿易賞 協賛社賞 「あこがれ」 篠原 優子(大阪府)
白光賞 協賛社賞 「Tea Time」 樋口 奈穂(東京都)
ファインホーム賞 協賛社賞 「Fragrance」 髙間 かづえ(滋賀県)
隆徳貿易賞 協賛社賞 「祝福」 有田 洋子(埼玉県)
日本ヴォーグ社賞 協賛社賞 「秋の景色」 本田 倫奈子(愛知県)
ヴォーグ学園賞 協賛社賞 「花景色」 帰山 玉江(群馬県)
谷口松雄堂賞 協賛社賞 「Healing forest」 野呂田 靖子(千葉県)
山本産業賞 協賛社賞 「つの茄子といっしょに」 渡邉 有子(愛知県)
ホルベイン賞 協賛社賞 「Lotus「糸」」 齋藤 しずか(長野県)

トールペイント部門B

金賞 Gold Award 「花と鳥」 髙橋 恵子(和歌山県) 〈受賞コメント〉この度は、金賞受賞を賜り誠にありがとうございます。選考頂いた先生皆様方には心より感謝申し上げます。この度の受賞を励みとして作品の可能性を問い続ける姿勢を忘れず精進を重ねる所存でございます。
銀賞 Silver Award 「My treasure」 照山 美都子(東京都) 〈受賞コメント〉10年、20年以上技術を磨かれた方が多い中で栄えある賞を頂き大変驚いております。トール体験初日に「バラを描いた台にフラワーアレンジを飾りたい」と先生に宣言したのはわずか8年前です。 モリスがこだわったインディゴブルーの世界に引き込まれながらシェードやハイライトにより深い陰影を表現できました。
ヂヤンテイ賞 協賛社賞 「楽園」 山口 三百合(東京都)
マイウッド企画賞 協賛社賞 「CHRISTMAS COTTAGE」 内村 美智代(神奈川県)
リキテックス賞 審査員奨励賞 「咲きあふれ」 甲山 アツ子(茨城県)
「漆器でトール」松屋漆器店賞 協賛社賞 「月と紫陽花」 河野 里美(東京都)
ターナー色彩賞 審査員奨励賞 「マリー・アントワネットが愛したプチトリアノンとバラ」 小久保 洋子(東京都)

白磁ペイント部門C

金賞 Gold Award 「癒しの森へようこそ」 長島 かえで(千葉県) 〈受賞コメント〉この度は、金賞という名誉ある賞を頂戴し、大変光栄に思います。厳しくも愛情をもってご指導下さった先生方、また、日々温かい目で見守ってくれた家族や友人たち。皆様のサポートがあったからこその受賞だと感謝しております。これからも感謝の気持ちを忘れずに描いていきたいです。
銀賞 Silver Award 「ゆいちゃんのすきなもの」 南條 眞紀子(東京都) 〈受賞コメント〉この度は白磁ペイント部門銀賞に選出していただきありがとうございます。とてもうれしく光栄に思います。モデルになってくれた友人のお孫さんにも感謝いたします。皿の周りの落書きは私が幼児になったつもりで描きましたが、いつかもう少し大きくなって絵が描けるようになったらコラボ作品を作ってみたいです。その日までもっとうまく描けるよう精進いたします。
誠時賞 協賛社賞 「平和への祈り」 山田 倫子(滋賀県)

ジュニア部門

金賞 Gold Award 「小鳥達の内緒話」 寺内 美礼(埼玉県) 〈受賞コメント〉木材にペイントをしたのは、初めてで、とても緊張をしました。小鳥達が楽しそうに内緒話をしている場面を想像してサクランボも食べられる様に描きました。 金賞をもらえて、とても嬉しいです。ありがとうございました。
銀賞 Silver Award 「ボトル」 鈴木 翔真(東京都) 〈受賞コメント〉僕が受賞出来るとは思いませんでした。通知が来た時はとても驚きました。沢山の人に僕の作品を見て欲しいです。
第3回トールペイント日本展入賞入選作品

2018年に行われたトールペイント日本展の入賞入選作品をご紹介

ペイント収穫祭2020

第4回トールペイント日本展入賞・入選作品展の展示の様子、作品展と同時開催されたペイント収穫祭の模様をご紹介